こんにちは、Ruby Parkです!
「オンタリオ州で家を探しているんだけど、『学区が良いエリアは価値が落ちにくい』って本当?」
「子どもの学校、どうやって探せばいいんだろう?そもそも『学区』って何?」
このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
オンタリオ州、特にトロント近郊では、住む場所によって通える学校が決まる「学区(スクールキャッチメント)」制度があって、これが家の価値にも大きく影響します。

そこで今回は、オンタリオ州で良い学区を見つけるための具体的な方法と、家探しで失敗しないための注意点を、最新情報を交えながら徹底解説します!

目次
そもそも「学区(スクールキャッチメント)」とは?
オンタリオ州の公立学校(パブリックスクール)は、住んでいる住所によって通学できる学校が厳密に決められています。
この「指定された通学区域」のことを「スクールキャッチメント(School Catchment)」や「スクールバウンダリー(School Boundary)」と呼びます。
つまり、「あの学校が評判良いから」という理由だけで、エリア外から通うことは原則としてできないのです。(※特別なプログラムや空き状況によっては例外もあります)
この制度があるため、評判の良い学校のキャッチメント内にある家は人気が集中し、不動産価値が上がりやすく、下がりにくい傾向にあります。
良い学区はどうやって探す?具体的な3ステップ


ステップ1:学校の成績を客観的なデータでチェックする
まずは、学校の学力を示す2つの重要な指標をチェックしましょう。
1. Fraser Institute (フレイザー・インスティテュート) の学校ランキング
Fraser Instituteは、カナダのシンクタンクで、毎年オンタリオ州の小学校・高校のランキングを発表しています。
- 評価方法: 州統一テスト(EQAO)の結果など、複数の学術的指標に基づいて10段階で評価されます。
- 使い方: ウェブサイトで学校名や地域を入力すると、ランキング、過去5年間の成績の推移などを簡単に比較できます。
注意点: あくまで学力テストの結果に基づいたランキングなので、学校の雰囲気、いじめの少なさ、課外活動の充実度などは反映されません。参考情報の一つとして活用しましょう。
2. EQAO (オンタリオ州教育水準・責任オフィス) のテスト結果
EQAOは、オンタリオ州政府の独立機関で、小学3年生、6年生、9年生、10年生を対象に、読解・作文・数学の州統一テストを実施しています。
- 信頼性: 州の公式なデータなので、学校の学力水準を直接的に知ることができます。
- 確認方法: EQAOの公式サイトで、各学校や教育委員会ごとのテスト結果が公開されています。
ステップ2:気になる住所の学区(キャッチメント)を調べる
「この学校に通わせたい!」「このエリアの評判が良いみたい」と思ったら、次はその学校がどの住所をカバーしているのか、または気になる物件がどの学校のキャリーメントに含まれるのかを正確に調べる必要があります。
これは、各地域の教育委員会(School Board)のウェブサイトで確認できます。

主要な教育委員会の学区検索ツール:
- トロント教育委員会 (TDSB): Find Your School
- ヨーク地域教育委員会 (YRDSB): School Locator
- ピール地域教育委員会 (PDSB): Find Your School
- ハルトン地域教育委員会 (HDSB): Find My Local School
不動産リスティングに書かれている学校情報が古いこともあるので、必ず公式サイトで最新の情報を確認しましょう。
ステップ3:数字だけじゃない!実際に確認したいこと
ランキングやテストのスコアは重要ですが、それがすべてではありません。
お子さんに合った学校を見つけるために、以下の点も考慮しましょう。
- 特別プログラムの有無: フレンチ・イマージョン、IBプログラム、芸術、科学技術など、学校独自のプログラムも大きな魅力です。
- 学校の雰囲気: 実際に学校の周りを歩いてみたり、可能であれば学校見学を申し込んだりして、生徒や先生の雰囲気を肌で感じてみましょう。
- 口コミ: 地域のコミュニティセンターや公園で、他の親御さんと話してみるのも、リアルな情報を得る良い機会です。
- 近隣エリアの雰囲気: 可能であれば、時間帯や曜日を変えてそのエリアを訪れてみましょう。公園で遊ぶ子供たちの様子、街の清潔さ、住民の雰囲気など、データだけでは分からない「住みやすさ」を肌で感じることが大切です。
家探し・学校選びでの注意点


- キャッチメントは変更されることがある
地域の人口増加などにより、学区の境界線は数年ごとに見直されることがあります。家の購入前に、そのエリアで境界線変更の計画がないか、教育委員会のウェブサイトなどで確認しておくと安心です。 - 【賃貸・親子留学は特に注意】新築コンド等は学区内でも入れないケースも
オンタリオ州、特にトロント近郊は家賃も高いため、親子留学や教育移住で賃貸物件を探す方も多いです。ここで非常に重要な注意点があります。たとえ物理的に学区内にあっても、人気の学校は生徒が定員に達している「キャップ(capped)」という状態のことがあります。特に、新しいコンドミニアムの住民は、指定の学校ではなく、少し離れた別の学校に通うように教育委員会から指示されるケースが頻発しています。
賃貸契約を結ぶ前に、必ずその住所で希望の学校に空きがあるか、教育委員会や学校に直接確認することが不可欠です。 - ランキングがすべてではない
前述の通り、ランキングは学力の一側面に過ぎません。お子さんの性格や興味に合った、楽しく通える学校を見つけることが一番大切です。 - 公立(Public)とカトリック(Catholic)の違い
オンタリオ州には、公立の教育委員会の他に、税金で運営されるカトリックの教育委員会もあります。カトリック系の学校は宗教教育があり、入学には洗礼証明などが求められる場合がありますが、地域によっては宗教に関わらず受け入れている学校もあります。
まとめ:賢い情報収集で、最適な家と学校を見つけよう
今回は、オンタリオ州の学区と家探しの関係について解説しました。


- Fraser InstituteとEQAOで客観的な学校の成績を調べる。
- 気になる物件が見つかったら、必ず教育委員会の公式サイトで学区を確認する。
- 数字だけでなく、学校の雰囲気やプログラムも考慮して、総合的に判断する。
この3つのステップで、きっとご家族にぴったりの場所が見つかるはずです。
不動産価値の維持という点でも、子育て環境という点でも、学区選びは非常に重要です。
ぜひ今回ご紹介した方法を活用して、後悔のない家探しをしてくださいね!
Ruby Park
コメントを残す