こんにちは、Ruby Parkです!
カナダで子育てをしていると、必ず一度は耳にする「フレンチ・イマージョン」。
英語に加えてフランス語もペラペラになるなんて、なんだかスゴイ!と、つい期待してしまいますよね。
実際に、カナダの公用語であるフランス語を話せることは、将来のキャリアにも有利に働くことが多いです。
でも、本当にいいことばかりなのでしょうか?
今回は、フレンチ・イマージョンを検討しているママやパパのために、そのメリットと、知っておくべき現実(デメリット)を、私の周りの話や最新情報を交えながら、詳しく解説していきます!

目次
そもそも「フレンチ・イマージョン」って何?
フレンチ・イマージョンは、英語を母語とする子供たちが、学校の授業の大部分をフランス語で受けることで、バイリンガルを目指す教育プログラムです。
算数や理科、社会などの普通教科をフランス語で学ぶことで、自然に言語を習得することを目的としています。
カナダでは1960年代に始まり、今では人気のプログラムとして多くの州で提供されています。
幼稚園や小学校1年生から始める「Early Immersion」と、小学校高学年から始める「Late Immersion」があります。
フレンチ・イマージョンのメリット
まずは、多くの親が期待するメリットから見ていきましょう!
1. バイリンガルになれる
最大のメリットは、何と言っても英語とフランス語のバイリンガルになれる可能性が高いことです。
カナダは英語とフランス語が公用語なので、両方話せることは大きな強み。
特に政府関連の仕事や、ケベック州などフランス語圏での就職に非常に有利になります。
実際に、バイリンガルはそうでない人に比べて平均年収が高いというデータもあるんですよ。

2. 思考力や認知能力が伸びる
複数の言語を学ぶことは、脳に良い刺激を与え、思考力を高める効果があると言われています。
問題解決能力や創造性が豊かになるなど、学業全体に良い影響を与える可能性も。
実際に、高学年になると、イマージョン教育を受けた生徒の方が、英語のみで教育を受けた生徒よりも読解力で優れる傾向が見られたという研究結果もあるそうです。
3. 多様な文化への理解が深まる
カナダの2つの公用語と文化に触れることで、自然と多様性への理解が深まります。
これは、グローバル化が進む現代において、とても大切なスキルですよね。

知っておくべき現実(デメリット)
いいことずくめに見えるフレンチ・イマージョンですが、実際に始めてみると「こんなはずじゃなかった!」という声も耳にします。
1. 親のサポートが大変!
両親ともにフランス語が話せない場合、子供の宿題を見てあげるのが本当に大変です。
Google翻訳を片手に奮闘するものの、学年が上がるにつれて内容も難しくなり、限界を感じる…という話はよく聞きます。
学校からの連絡もフランス語で来ることがあるので、コミュニケーションに苦労することも。

2. 子供の英語力が一時的に遅れる可能性
特にプログラムの初期段階では、読み書きなど英語の能力が、英語のプログラムに通う子供たちに比べて少し遅れることがあります。
もちろん、高学年になるにつれて追いつくと言われていますが、最初のうちは親として少し心配になってしまうかもしれません。
3. どの言語も中途半端になるリスク
家庭で日本語、学校でフランス語、そして友達とは英語…という環境だと、どの言語も年齢相応のレベルに達しない「セミリンガル」や「トリプルリミテッド」になってしまうのでは?という懸念も。
実は我が家も英語、日本語、韓国語の3か国語環境なのでよく分かるのですが、やはり同学年のモノリンガル(1か国語)やバイリンガル(2か国語)の子に比べると、それぞれの言語が少し遅れているかな?と感じることがあります。
特に家庭での母語のサポートが重要になってきます。
4. 入学するのが難しい
人気のプログラムなので、希望者が殺到して抽選になることも珍しくありません。
また、フレンチ・イマージョンを提供している学校は限られているため、学区によっては遠くの学校まで通わなければならないケースもあります。

結局、フレンチ・イマージョンはどんな家庭におすすめ?
これらのメリット・デメリットを踏まえると、フレンチ・イマージョンは以下のようなご家庭に向いているかもしれません。
- 親が言語学習のプロセスを理解し、長期的な視点で見守れる
- 家庭で子供の学習(特に母語)をしっかりサポートできる
- 子供自身が新しい言語や環境へのチャレンジに前向き
- 将来的に、バイリンガルであることが有利になるキャリアを視野に入れている

まとめ:情報収集と子供との対話を大切に
フレンチ・イマージョンは、子供の将来の可能性を大きく広げる素晴らしいプログラムです。
しかし、その一方で、親子共にそれなりの覚悟と努力が必要な道でもあります。
メリットだけに目を向けるのではなく、デメリットもしっかりと理解した上で、ご家庭の方針や子供の性格に合っているかどうかをじっくり話し合って決めることが大切です。

この機会にぜひ、ご家族でじっくり話し合ってみてくださいね!
Ruby Park
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