IELTS (アイエルツ) とは留学や海外移住などの際に英語力を証明するための試験として採用されているもので、日本だとTOEFL (トッフル) のほうが馴染みがあるかもしれません。
カナダでも大学やカレッジに入学する場合や、永住権の申請をする場合にIELTSのスコアを提出するため、語学学校などでIELTS対策のクラスが設けられていたりと、比較的IELTSについて触れる機会が多いように思います。
私が初めてのIELTSを受験したのはなんと臨月のとき!出産後しばらくして落ち着いてから受験してもよかったのですが、とりあえずどんなものか受けてみようと突然思い立ったため、準備期間たったの1ヶ月間という無謀な状態で受験してきました。
IELTS受験の体験レポや試験結果とともに、勉強期間1ヶ月で役に立ったと感じたおすすめの教材などもご紹介します。
目次
IELTSの試験の流れはざっくりこんな感じ
試験会場にもよるかもしれませんが、IELTSは早朝から試験がスタートします。7時45分から開場して受付が始まり、8時30分までには必ず受付を済ませなくてはいけません。
試験会場はアカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールで異なり、それぞれの会場で試験官の指示があるまで待合室で待機します。
各部屋に順番に案内されて決められた席に着くと、スピーキングテストの時間が確認できます。ちなみに、スピーキングテストの時間は追加料金を支払うとアレンジできるそうです。
9時からリスニングテストが始まり、休憩なしでリーディングテスト、ライティングテストと続きます。
ライティングテストが終わると昼食休憩を挟んでスピーキングテストが始まりますが、試験官と1対1の対面テストなので午後1時30分から6時30分までの間に時間が割り振られます。
どの時間に割り振られるかは当日にならないとわからないので、IELTSの試験日は丸1日フリーにしておく必要があります。
IELTS試験会場には何を持っていけばいいの?
IELTSは紙ベースの試験なので鉛筆と消しゴムを使用しますが、それらは会場で配布されるので持ち込みできません。
持ち物に関してはかなり厳しくチェックされるようで、試験会場に持ち込めるのは写真付きIDと水の入ったペットボトルのみ。
それもラベルを剥がした状態でないといけないので、ボトルに直接模様が入ったものは試験官の前の机に置いておくように指示されている人もいました。
貴重品類はフロントに預け、持ってきたバッグなどは別室に置いておきます。
試験会場に入る前にもIDチェックがあるので、IELTSの試験を申し込む際に使用した同じIDを忘れずに持っていくようにしましょう!
IELTS試験中にトイレって行けるの?
これが私にとってIELTSを受験する上での1番の死活問題でした (笑)
なぜなら個人差はあれど妊婦は非常にトイレが近くなるので、水分を取っていなくても1時間に1回は尿意が来るレベル。それなのに3時間もトイレ休憩なし、ぶっ続けのテストを受けられるはずがない。
…というトイレの近いそこのアナタ、心配ご無用ですよ!自分の解答時間を犠牲にする必要はありますが、試験中にトイレに行くことはできます。
テストが始まる前の説明の時間とテストが終わる10分前はトイレに行くことができませんが、それ以外の時間だったら手を上げてトイレに行きたいことを試験官に伝えれば大丈夫です。
IELTS試験対策に使用したおすすめ教材
IELTSはおろか、TOEICでさえも受験したのはもう10年近く前だったので、本格的な試験勉強をしたのはカレッジの入学試験を受けて以来でした。
カレッジの入学試験にはリスニングとスピーキングのテストはないので、今回IELTSではそれらの試験対策も取り入れることにしました。
たった1ヶ月のIELTS試験対策で使っていた教材で、これは役に立った!というものをご紹介します。
ケンブリッジのIELTS公式問題集
これは必ず目を通しておいた方がいい教材です!なぜなら公式問題集なので、実際のIELTSテストと全く同じような問題に慣れることができます。
何度も繰り返し解くことでIELTSの傾向を掴むことができますし、時間配分の練習にもなるので絶対に一度は公式問題集を解くようにしましょう!
リスニングの対策もしっかりやりたければ、少し値段は高いですがオーディオ付きのものがおすすめです。最新のものほど最近のIELTSの傾向に即しているので、何冊か解く場合は数字の大きいものから取り掛かると◎。
IELTS向けの英単語集
洋書なので難しく感じてしまいますが、IELTS対策の英単語を網羅的に学べる良書です。問題集として使えるので何度も繰り返し問題を解けばかなり力が付きますが、テストまで時間がない人はとりあえず単語だけでも覚えるようにすると良いと思います。
日本語の対策本だとこちらがおすすめ。シンプルな単語集ですが、IELTSで頻出の英単語をしっかり学ぶことができます。レベルも5.0〜7.0くらいまでと幅広く学べるので、IELTS初心者から高スコアを狙っている人までとりあえずこれ一冊でOK。
スピーキング対策にオンライン英会話「レアジョブ」
スピーキング力を上げる最も効果的な方法は、やはり実際に英語を話すことに慣れること!そのためには英語スピーカーと会話することが一番です。
レアジョブ英会話の無料体験レッスンを試してみたところ、自分のスピーキングのレベルに合わせて講師の人が話してくれるのであまり緊張することなく話せるし、言い間違いの指摘やもっとこう話した方がいいなどのアドバイスもしてもらえるので、自然とスピーキング力が上がっていくと感じました。
IELTS経験のある講師を探せば、IELTSスピーキング対策の問題を出してもらえるので実践練習も可能です。
》無料体験はこちらのホームページから→レアジョブ英会話
※無料体験レッスンは25分×2回試すことができます。
実際にIELTS試験を受けてみての感想
リスニング
リスニングはサンプル問題が流れたあと本題が一度だけ流れるので、聞き取りながらポイントとなるワードを書き留めなくてはいけません。
一度しか問題文が流れないと思うと緊張してしまいますが、聞き取れなかった部分は潔く諦めて切り替えることが重要かなと思いました。
聞き取れなかったことを引きずっていると、そのあとの問題も頭に入ってこなくなりがちです。
IELTSはイギリス英語で北米在住者には聞き取りにくいという噂ですが、カナダに住んでいるといろいろな国の言葉訛りの英語を聞いているので、イギリス英語自体はそこまで難しくない印象でした。
でも、セクションが進むごとに聞き取り内容がどんどん長く難しくなるので、その対策として公式問題集のリスニング問題をオーディオを利用して繰り返し解いて、しっかり慣れておく必要があると感じました。
リーディング
リーディングはアカデミックとジェネラルで試験内容が異なり、アカデミックはテストの目的が留学や海外進学のためなので、新聞や科学雑誌などの学術的な内容だったり、グラフやチャートなどを読み解く問題が出る傾向にあります。
ジェネラルは海外移住や永住権取得の際に英語力を測るために使われるので、アカデミックよりももっと日常的なトピックが出題される傾向にあります。ちなみに私が受験したのはそのジェネラルトレーニングモジュールです。
リーディングは時間配分とIELTSに特化したボキャブラリーの習得の訓練をすれば、スコアをぐんと伸ばせるんじゃないかなという印象でした。
特に時間配分はかなり大切!私はリーディングの時間配分を余裕を持って設定し、残り数問というところでトイレ休憩に行きました (笑)
ライティング
ライティングはタスク1とタスク2があり、タスク1は手紙やメールを書く内容で、タスク2はいわゆるエッセイ方式でイントロダクション→ボディパラグラフ→コンクルージョンを全て書く必要があります。
エッセイに関してはカレッジ時代に嫌というほど書かされたので、どのように論理展開していくのかというのはわかっていたのですが、アイデアがあまり浮かばずタスク2はコンクルージョンまで書ききれずに惨敗… (涙)
タスク2の方が配点も高いのでしっかり最後まで書くべきだったのですが、勉強時間1ヶ月では完全に準備不足でした。
ライティングはひたすら多くのエッセイを書く練習をして慣れることがスコアアップの近道かな、と思います。
スピーキング
今回のIELTS受験で最も苦戦したのがこのスピーキングテストでした…勉強期間も1ヶ月しかなかったのでこちらも完全に準備不足でしたが、スピーキングのトピックに普段まったく興味のない内容が出てきてしまい、日本語でも答えるのが難しかったです。
IELTSスピーキングはIELTS-Blogのような、直近のIELTSテストについて実際の受験者が内容を投稿するサイトを参考にして、何度も話す練習を繰り返して慣れることが重要だと感じました。
レアジョブ英会話のようなオンライン英会話レッスンで講師に練習相手になってもらうのが特におすすめ。実際にIELTSの経験がある講師であれば、擬似問題を出してもらって練習することが可能です。
または身近な友達に英語が得意な人がいれば、スピーキングの話し相手になってもらうといいかもしれませんね。
▼無料で体験レッスンが2回受けられるので、まずは試してみて合わなければやめてもOKなのが安心です。
勉強期間1ヶ月の臨月妊婦、試験結果はというと…
IELTSの受験日から約2週間後、テスト結果がわかります。気になる人はIELTSの試験本部にテスト結果を受け取りに行くこともできますし、オンラインでテスト結果を確認することも可能です。(さらに待っていれば自宅に郵便で届きます)
カナダ滞在歴約6年、現地カレッジにも通っていたことのある私ですが、仕事を辞めてからは英語を話す機会もめっきり減ってしまい、なおかつIELTS試験対策の勉強期間はたった1ヶ月のみ。
果たしてそのテスト結果はというと…
- リスニング 5.0
- リーディング 5.5
- ライティング 5.5
- スピーキング 5.0
- オーバーオール 5.5
という結果でした。やはりバンドスコア6の壁は高かったです…
が、ライティングもタスク2の半分は時間がなくて書くことができなかったし、スピーキングも終始しどろもどろでまともに回答することができなかった気がするのですが、思ったよりはスコアが取れているなぁという印象。(正直スピーキングは4以下だと思っていました)
しかしIELTS経験者の話によれば、バンドスコア5から6に上がるのはそれなりに努力しないと大変らしいですね。勉強期間たったの1ヶ月でバンドスコア6以上というのは甘かったようです…
まとめ:IELTSは何度も受験して慣れることも大切!
勢いで受験してみたIELTSでしたが、ライティングとスピーキングに非常に悔いが残る結果となりました…普段の英語学習はもちろんですが、時間配分などIELTSに特化した対策も必要だと感じました。
またIELTSは受験料が非常に高いですが、何度も受験して慣れることもスコアアップへの近道なのかもしれません。もちろん、十分な勉強時間も確保するに越したことはないでしょう。
子育てが一段落したら、スコアアップを目指して再度チャレンジしてみたいと思います。それまでは育児の隙間時間に英語学習をしていこうと思います!
Ruby Park
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